2011年10月13日

森からの伝言「木の道 天塩川」

--以下、道北のフリーペーパー『PARUPARU』10月号掲載分--

森からの伝言

木の道 天塩川

 ここ数年、雄大な天塩川が結ぶ広大な流域単位での地域づくりについて考えている。天塩川と住民との関わりを証言する昔の写真を見ていてふと思いついたのが「木の道 天塩川」というキャッチコピーだ。「木の道」と「天塩川」、意外な組み合わせだろうか?昔を知る方々は「そうそう」と頷いてくださるかもしれない。

 私が暮らす下川町を始め、道北は優良材の一大供給基地だった。その木材を運び出したのは人と馬、そして川の力。下川から伐り出した木材は、名寄川、天塩川と流送され、天塩港から海外にまで輸出されたと聞いている。原子力などという暴力的なエネルギーに頼らずとも「原始」の力で大仕事を成し得たのだ。

 今や木材は石油を原料とするアスファルトの道の上を川の流れとは無関係に供給地から消費地へと運ばれていくが、かつては川が木を運ぶための道、すなわち「木の道」だったのだ。

 シルクロード、鯖街道、塩の道…歴史を紐解けば、世界各地で様々な物の流れとともに道や街ができ、その街道沿いに土地と風が織りなす風土が形成された。天塩川流域にもかつては木づかいと共にある川と人との密接な関係があったに違いない。

 その関係を風化させてしまうのではなく、風土として残していけないだろうか。そのための一つの取り組みとして流域連携での流送復活を提案したい。上流の自治体から下流の自治体へ、山から伐り出した丸太をバトンに数日かけてリレー方式で天塩港まで流す。この期間を含む1週間程度を流域フェスティバルとし、木や川と関わる行事を地元のスローフードと共に楽しむ。

 そうすることで流域自治体間の連帯が生まれ、メディアや口コミで情報が伝わり、「木の道 天塩川」のブランド化が進み、エコツーリズムや保養のために訪れるお客さんが増え、地場産品の売上にもつながる。

 松浦武四郎が北海道命名を行った天塩川流域だからこそできる「これぞ北海道」という壮大な自然との関わり方を今こそ発信したい。

--以上、道北のフリーペーパー『PARUPARU』掲載記事--
posted by ナスケン at 13:30| Comment(0) | 森からの伝言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月27日

森からの伝言/道北のフリーペーパー『PARUPARU』8月号掲載分

--以下、道北のフリーペーパー『PARUPARU』8月号掲載分--

森からの伝言

 自分の娘が外でのびのびと遊んでいる姿を見ていると、複雑な気持ちになります。同じ日本に、外での活動が禁止され、室内にいることが強制されている子どもたちがいるからです。

 東京のために作られた原発。その事故の最も大きな被害を福島に暮らす人々が受けています。一方で、私が暮らす道北地方は、その原発に支えられた東京を中心とする経済のシステムに深く組み込まれていて、東京を一方的に批判できる立場にありません。福島で起きていることの責任は私にもあります。

 さて、そうした状況の中、福島の子どもたちにせめて夏休みは何の心配もなく思いきり子どもをやってもらおうと「ふくしまキッズ夏季林間学校」というプロジェクトが立ち上がりました。詳しくは、ホームページをご覧ください。

http://fukushima-kids.org/

 北海道での受け入れをコーディネートしてるNPO法人ねおすからお誘いいただき、下川でも8/2-11の10日間、小学生3-6年生を中心とする子ども39人、引率の大人1人、合わせて40人を迎え入れることになりました。

 7/20に下川の実行委員会の立ち上げの会議を行い、いろんな意見を出し合いました。町外からの参加もあり、その地域で提供できることや下川でのボランティアの申し出をいただきました。ボランティアは半日単位でも可能です。子どもたちの行動に寄り添い、見守り、共感する、大切な役割です。寄付という形での参加もしやすいように口座の開設と募金箱の設置も行うことにしました。

 あれこれアイデアはふくらみますが、最も大切にしなければならないのは、こちらが「したい」ことよりも、相手が「したい」こと。子どもたちの主体性を尊重しながら、この一夏の経験が子どもたちの成長を促し、関わる有志の心を豊かにするような、そんな林間学校にしたいと思っています。ご協力のお申し出は、こちらへお寄せ下さい。

--以上、道北のフリーペーパー『PARUPARU』掲載記事--


▼以下は補足です。

<支援をお願いしたい項目>
1.経済的な支援 滞在費(約150万円)などの経費について、皆様のご支援をお願い致します。現金、または「アイキャンスタンプ」でお受け致します。

a.下記口座へのお振込み(振込手数料はご負担をお願いします)
 北星信金下川支店 普通 1028757
 口座名義:ふくしまキッズしもかわ

b.事務局へご持参いただくか、スタッフが受け取りに伺います。
 町内の方は、事務局までお電話下さい。お伺いします。

c.募金箱へ
 町内各所に募金箱を設置いたします。

2.ボランティア支援
 滞在期間中、子供たちが様々な活動を行います。子供たちの相手をしていただくボランティアを募集しています。事務局へご連絡ください。

3.その他
 遊具・室内用ゲームの寄贈について:お子様がかつて遊んでいた、家庭で眠っている室内用ゲーム(例:オセロ、将棋、人生ゲーム、トランプなど)がありましたら、雨天時や夜間の室内遊び用として寄贈していただきたくお願いします。
 
事務局:01655−4−2506 森の生活
担当:090−5078−9037 我孫子


▼補足その2(2011年7月30日)

ふくしまキッズしもかわ支援呼びかけチラシ
*下川町内に新聞折込みで配布

110728ふくしもチラシ表.pdf

110728ふくしもチラシ裏.pdf
posted by ナスケン at 09:40| Comment(0) | 森からの伝言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月21日

森からの伝言/道北のフリーペーパー『PARUPARU』7月号掲載分

6月号のために書いたのですが、紙面の都合で先送りとなり、冒頭の文を差し替えたものです。

ちなみに差し替え前の文は↓こんな感じ。

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道北にも遅い春がやってきて、緑がまぶしい季節になりました。厳しい寒さを乗り越えた樹々が伸びやかに枝葉を広げていくように、私たちも長い冬の間に縮こまった心や身体が開放されるような気分ですね。
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で、今頃このブログに転載したので季節感ずれてます。f(^^;)

今、8月号の原稿書き上げたのでまたアップしますね。

以下、とりあえず7月号分。

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森からの伝言

エゾハルゼミとカッコウのアンサンブル、草刈りの音、風に揺らぐカラマツ林、漂う綿毛…道北に初夏が訪れました。今年の桜は綺麗でしたが、春はどこへやら。急な気候の変化に心身が戸惑い気味。自然のリズムとのチューニングが必要ですね。

みなさんはどんな健康法を実践していますか?健康器具などを使って室内で実践されている方、アスファルトの上をウォーキングされている方、それはそれで良いと思うのですが、せっかく自然に囲まれた地域に暮らしているのにもったいないなぁと感じます。

そこでお勧めするのが森林セルフケアです。森林セルフケアとは森そのものや森からの恵みを活用しながら「自分自身で行う健康法」(セルフケア)です。研究者、医師、療法家など様々な分野の方々の協力を得ながらNPO法人森の生活の森林体験プログラムの一つとして開発した健康法です。

実際に森に行き、準備体操(スワイショウや安保流原始人体操)、五感を研ぎ澄ます、ゆったりした森歩き、4・7・8呼吸法、お気に入りの木と過ごす、といったプログラムを通じて人間に本来備わっている自然治癒力を呼び起こします。

森林浴前後で生理データを調べてみると実際に次のような変化があることが確認されています。1.リラックスしたときに高まる副交感神経活動が昂進し、ストレス時に高まる交感神経活動が抑制される、2.代表的なストレスホルモンである(唾液中)コルチゾール濃度が低下する、3.NK細胞が放出する3種類の抗がんタンパク質(通称“抗がん三兄弟”)がいずれも増加する。

これらの反応と連動して血圧が下がる傾向も高く、私の暮らす下川町では高血圧対策に森歩きを取り入れて、歩く前後で血圧を測定し、その効果を検証しています。

がんばって早足で歩く必要はありません。ゆったり、のんびり、季節の変化やおしゃべりを楽しめるぐらいのスピードで無理なく歩くこと、途中でお腹いっぱい胸いっぱい深呼吸をすることが大切です。みなさんの地域でもいかがですか?
posted by ナスケン at 10:27| Comment(0) | 森からの伝言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする