2014年08月27日

幸せとは何か

あれはもう2年前のことだろうか。明治学院大学のゼミ合宿で下川に来ていた学生たちのヒアリングの相手をしていたときに自分が話した内容を書き留めておこうと思いつつ、今日までできずにいた。

「幸せとは何か」そんなテーマだったと思う。私はある経験談を紹介した。

以前、京都で開催された気候変動のシンポジウムに呼ばれて行った時、対話の場で同じテーブルになった人たちに私はこう質問した。

「あなたは今、幸せですか?」

私はその回答に驚いた。全員がほぼ同じく

「自分は今、幸せだけど、どこかに不幸せな人がいると思うと、幸せじゃない」

と答えたからだ。

その時は、ある人の幸せには他者の幸せも含まれているんだ、だから他者へ貢献しようとするんだ、という認識だったと思う。

ところが、このエピソードを学生たちに話しているうちに、別な視点から捉えることができるようになった。

「自分は今、幸せだけど、どこかに不幸せな人がいると思うと、幸せじゃない」ということは、誰もがみな他者の幸せを願っているということで、

それはつまり、裏を返せば、私の幸せをみんなが願っているんだから、まず自分が幸せになることをひとりひとりが成し遂げていけば、みんなが幸せになれるんじゃないだろうか、と。

明治学院の教育理念は“Do for Others”だけど「他者への貢献」の前に自分の幸せを追求する必要があるんじゃないだろうか、そんな問いかけでそのときの話しは終わったような気がする。

後日、ゼミの先生からのお礼状の中でこの話しが学生の心に響いたようだとの記述があった。

かつて自分は持続可能で平和な社会が実現できるなら自分一人ぐらい犠牲になってもいいと考えていたが、それでは持続可能で平和な社会は実現できないという結論に達した。

自己犠牲のやり方は自分の幸せを願ってくれている人たちの幸せを踏みにじる行為となり、不幸の連鎖を生むからだ。

結局、自分のブログのタイトルに冠した「自分の物語を生きる」というところに行き着くんだなと。そんなことを書き留めるのに2年もかかってしまった。
posted by ナスケン at 12:17| Comment(0) | アーカイブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする